天職とは?

あなたにとって仕事とは何ですか?

何のために仕事をするのでしょうか?

今まで多くのキャリアに関するカウンセリングをしてきました。その中でも「やりがいのある仕事をしたい!」という方にたくさん出会ってきました。

このような、やりがいを感じる仕事、いわゆる『天職』とは、一体どうしたら見つけられるのでしょうか?

また、どうして見つからないのでしょうか?

天職はなぜ見つからない?

多くの方が、天職を求めて就職したり、転職して何らかの仕事につくわけですが、せっかくついた仕事なのに、その仕事に不満を抱えている…。

こんな経験ありませんか?

業種・業態を決める前にまず自分を知る

就職・転職活動をする際に、一番最初に言われるのは「業界は絞ったほうがいい」
これは、正しくもあり、間違いでもあると思います。

仕事を探す際に一番最初にやることは、業界分析でななく『自己分析』です。

自分自身が、何にやりがいを感じるかどういうことになら自分の力を100%発揮できるのか、そして、どのようにキャリアを形成していきたいのか、真剣に自分自身に向き合ってみる必要があります。

会社に入ることはゴールではない!

会社に入ることがゴールではない

あなたは何のために仕事するんですか?

あなたはこの質問いにどう答えますか?考えたことありますか?

カウンセリングの際にみなさんに質問すると、いろいろな答えを返してくれます。「人に役立つため」だとか「お金のため」「偉くなるため」などなど回答を耳にします。

なんのために働くかは人それぞれで良いと思いますが、これは本当にあなたの本音でしょうか?

はっきり言います、あなたは「できる仕事」を探しています!

お金のために働くのであれば、フルコミッション制の不動産や保険とかこういったインセンティブの高い仕事につけばいいと思います。しかし、多くの人は、そこまではいらない!というわけです。

人の役に立つ仕事がしたいのなら、介護現場やボランティア活動といった活躍する場所は、世の中にはたくさんあります。しかし、そこまではやりたくないのです。

つまり、あなたの持っている能力内で「できる仕事」を探しているのです。今の仕事よりベターな仕事を探しています。

あらためて、質問しますが、あなたは何のために仕事するんですか?

あなたは、なんらかの目的のために働くはずなのに職探しは、あなたのできる範囲で、どこかの会社に入ることが目的になっていませんか?

本当は「やりがいを感じる仕事」をしたかったのではなかったでしょうか?

できる仕事とやりがいのある仕事の乖離

暗闇を照らす光

できる仕事なかでやりがいを見いだせた人は幸せだと思います。しかし、今の仕事に不満を持っている人は多くいるのです。

できる仕事とやりがいを感じる仕事、このお話をするのに面白い例え話があります。

夜の暗闇に鍵を落としてしまった男性の話です。
暗がりの中、一つの電灯の下で一人の男性が、地面を見ながら落ち着きなくウロウロしています。そこに、別の男性が通りかかりました。

 

【通りすがりの男性】「どうかしましたか?」
【鍵を落とした男性】「鍵を落としてしまったんです。探しても探しても全然見つからないんです。」
【通りすがりの男性】「では、お手伝いしましょう。」

二人で探しても一向に鍵は出てきません。

【通りすがりの男性】「本当にここで落としたんですか?」
【鍵を落とした男性】「いいえ、落としたのはもう少し先の暗闇の中です。ここは明るくて探しやすいので、ここで探していました。」
【通りすがりの男性】「・・・」

 

ただの笑い話ですが、実際にあなたも同じことをしていませんか?

本来なら、暗闇のに飛び込んで探さなきゃいけないのに、見えるからといって明るいところばかりで探しても、探しものはそこにないのですから、結局はいつまでも見つけられないのです。

客観的にこういった状況を自覚しない限りは天職には出会えないでしょう。

では、この鍵を落としてしまった人は、何が問題だったのでしょうか?

考えられるのは以下の3つです。

・暗闇が怖かった。

・探す方法がわからなかった。

・目的意識がなかった。

ぬるま湯から抜け出す勇気

鍵を落とした男性は、たとえ真っ暗で見えなくても、落とした場所を手探りで地面を探していれば、きっと見つけられたはずです。

しかし、真っ暗闇に一人で飛び込む勇気がなければそれはできません。

新しい仕事を求める際にも同じことが言えます。新しいことに飛び込むのは、非常に勇気がいるものです。

だから多くの人は、だんだん濁り始めた居心地の悪い泥沼であっても、ぬるま湯からは抜け出せないのです。

ほんの少しの勇気を振り絞って一歩踏み出すだけなのです。勇気が必要なのは、たった一歩踏み出すその瞬間だけなのです。

経験したことがないことには無知

鍵を落とした男性はもっと早く見つけることは可能だったでしょう。暗闇を照らす方法さえあればです。

つまり彼にはリソースが足りなかったのです。もし彼が、ライトや今ではスマートフォンにライト機能が付いてますよね。それを使えば、きっとすぐに探せたでしょう。

不足していたリソースとは物理的にはライトそのものを持っていなかったとも言えますし、持っていても、それを使うというアイデアが思いつかない、活用方法がわからないという考え方もできると思います。

人間、誰しも経験したことのないことには無知なのです。探し方を知らなければ、探し物は見つかりません。これは、仕事のことだけではありません。あなた自身も探せないのです。

もし、あなたが探しても天職が見つからないのであれば、あなたは探し方を知らないか、またはあなたの経験が少ないため、まだその仕事に必要なリソースに出会っていないのかもしれません。

いろいろな経験を積んだ人ほど、仕事は見つけやすいものです。経験が少ない人には、仕事を探すためのリソースさえ限られたものしかないのです。

例えるならば、これから料理をしようというのに、卵しかなければ、ゆで卵か、卵焼きか、スクランブルエッグしか作れません。もし、玉ねぎ、人参、お肉に魚などなど、材料が増えれば増えるだけ料理のレパートリーが増えるのです。

仕事選びにも同じことが言えます。経験が増えれば増えるほど、あたなが選べる仕事の種類も増えるのです。もし、あなたの経験が少ないのであれば、これから増やせばいいだけのことです。

誰かがやってくれるは誰もやらない・・・

最後の問題は、目的意識の欠如です。本当にその鍵が必要なのであれば、真っ暗であろうが、なんであろうが「見つけなければならない!」と必死になるはずです。

おそらく、彼はこの意識が欠如したのでしょう。「きっと誰かが見つけてくれるだろう」「いつか見つかるだろう」と考えてたのではないでしょうか。

その「誰か」は、現れませんし「いつか」もいつまでも来ません。自分自身が動き出さない限りは、状況は何も変わらないのです。

鍵を落とした彼も、暗闇で落としたことをカミングアウトしない限りは、誰も暗闇で探そうという考えもしなかったでしょう。

自分自身が動き出すことで、大きく状況が変わるのです。もしあなたが、どうしても見つけたいという意識すらないのであれば、あなたの探しているものは、いつまでも見つからないのです。

天職とはやっていて楽しい仕事

天職はやっていて楽しいこと

暗闇に落ちた鍵のように、きっとあなたの探している転職は、意外と近くにあるのだと思います。

ただあなたには、そこに飛び込む勇気がないのか見つけ方を知らないのか、もしくは、まだそもそも出会っていないのかなのです。

天職とは、あなたがやっていて楽しい仕事、やりがいを仕事なのです。あなたは、そういった仕事につけばいいだけなのです。それだけのことなのに、なぜ多くの人が天職を見つけることに苦労するのでしょうか?

それはあなたが、あなた自身が欲していることがわからないからです。つまり自分自身がわかっていないことが問題なのです。

あなたは、何にワクワクしますか?どんなことに力を100%発揮できますか?将来どんな姿になりたいですか?

これらが明確でないのであれば、仕事を探す以前に、自分自身をもっとよく知る必要があります。

これらに明確なのであればおのずとやりがいを感じる仕事が見えてきます。あとは、勇気を出してそこに飛び込めば良いだけなのです。